活用表ではなく映画から文法を学ぶ
実際の場面で話し手がなぜその形を選んだかを学び、時間関係を図にし、自分で使い直すと、文法は使えるようになります。

映画から文法を学ぶには、実際の文で一時停止し、なぜ話し手がその瞬間にその形を選んだのかを考え、次に自分の似た状況で同じ選択を使います。活用表は形の作り方を示せます。場面は、いつ役に立つか、誰が誰に言えるか、会話にどのような働きをするかを示します。
文には、活用表が取り除く選択が含まれている
活用表は、型を見やすくするために文脈を取り除く必要があります。語尾を確認するには便利ですが、なぜ一つの形を別の形より選ぶのかという理由も消えます。I finished the report last nightとI've finished the reportを比べてください。役立つ問いは、それぞれの動詞をどう作るかだけではありません。どの時点が明示されているか、結果が今も重要か、聞き手が何を待っているかを考えます。
映画は、こうした欠けている条件を与えます。せりふが非難への返答なのか、安心させようとしているのか、計画を変えるのか、距離を作るのかが見えます。話し手がためらうかを耳で聞き、相手がどう反応するかを目で見られます。文法が形の体系であることに変わりはありませんが、場面は、選ばれた形が果たす対人関係上または実用上の役割を明らかにします。
iRISが画面上のその文を分析するとき、文法機能は映画全体の字幕を文脈として使います。直前の文が関連する時点を定めたり、後のせりふが短い返答の指すものを明らかにしたりするため、この文脈は重要です。まず機能の説明を読み、それから周囲のやり取りを振り返り、場面そのもので選択を確かめてください。
話し手がいつこの形を必要としたかを問う
せりふに関係する規則をすべて書き写すことから始めてはいけません。まず、話し手が迫られた選択を考えます。登場人物がI was waiting when you calledと言ったなら、進行中だった状況と、それを中断した、またはその時間を定めた出来事を特定します。誰かがYou could have told meと言ったなら、couldとtellの辞書上の意味より、実現しなかった可能性が重要だと気付いてください。
- せりふの直前に何が起き、その後に何が変わりますか?
- その出来事は、今と別の出来事に対して、時間上どこにありますか?
- 話し手は、聞き手が何をすでに知っていると考えていますか?
- もっと直接的、または間接的な形にすると、この瞬間の人物関係は変わりますか?
文法用語を使う前に、普段の言葉で答えてください。The waiting was already in progressのように状況を述べるほうが、最初から定義を書き写すより役立ちます。出来事を指し示し、話し手の理由を説明できるようになってから、文法上の名前を加えます。
時制は時間の中に置くと分かりやすくなる
動詞の時制は、出来事が話し手にとっての現在に対して、場合によっては別の出来事に対して、どこに位置するかを表します。その位置を描いてください。When I arrived, she had leftなら、到着を過去に置き、出発をその前に置き、現在をさらに右側に記します。文は、繰り返し暗記する式ではなく、目に見える関係になります。
iRISの文法機能は、分析中の文にある動詞時制を時間軸図で示します。図を能動的に使いましょう。ラベルを隠し、出来事の順序を自分で説明します。次にせりふの一部を変え、もう一度描きます。When I arrived, she was leavingでは、出来事の関係が変わります。図が変わらないなら、もう一度確認する必要がある部分を見つけたことになります。
図は小さく保ちます。通常必要なのは、現在、主な出来事、基準点一つです。目的はノートを飾ることではありません。何が最初に起き、何が続き、何が発話時点にも関係するかを自分で判断するために使います。
根拠は文法より語彙について強い
主張は正確に述べましょう。Sutton and WiによるStudies in Second Language Acquisition掲載のメタ分析、The Effects of Audiovisual Input on Second Language Learningでは、学習中の言語の字幕が語彙学習に大きなプラスの効果をもたらすと分かりました。映像と音声によるインプットからの語彙学習については、ここで論じる文法学習法より強い証拠があります。場面から文法を学ぶことは、筋の通った実践です。場面には時間、意図、人物関係が残るからです。ただし、語彙研究で証明された結果として示してはいけません。
字幕も自分のレベルに合わせる必要があります。Bairstow and Lavaurは、視聴者が音声の言語をまだ十分に習得していないとき、字幕が会話と映画の両方を理解する助けになると示しました。すでにその言語を習得しているときは、余分な字幕が注意を奪い合い、理解を悪化させます。字幕がなければ聞き逃す文を調べられるなら、字幕を使ってください。せりふを追えて、声、時間、反応へ注意を向ける必要があるなら、字幕を隠します。字幕が役立つときと邪魔になるときのガイドでは、判断方法をさらに詳しく説明しています。
一つの文だけで、完全な練習の手順になる
場面に影響したせりふを一つ選びます。やり取りを見て、話し手が何をしているかを言葉にし、文法を調べ、時制が関係するなら時間を描きます。次に、登場人物の意図を込めて元のせりふを声に出します。伝達上の役割は同じまま、一つの事実を変えてください。今夜についての警告を明日についての警告に、友人への謝罪を同僚への謝罪に変えられます。
翌日、ノートを開かずにそのせりふへ戻ります。まず状況を、次に言い回しを再現します。規則は覚えていても形を選べないなら、同じ役割を持つ別の例が必要です。紙の上では形を知っていても会話で出てこないなら、文法知識が自動的に発話へ変わらない理由へ進んでください。目標は控えめで実践的です。似た瞬間が次に訪れたとき、一つの文法上の選択に気付きやすくし、使いやすくします。


